なかなか分からない皮革の種類 なめし方法や原料皮の説明-6
最終回は革製品のお手入れ方法をご説明いたします。
革製品は長くご使用いただけますが それもお手入れ次第になります
日々のお手入れで随分違ってきます。 使った後は必ず柔らかい布で乾拭きブラッシングをしてほこりを払っておきましょう。
汚れ落とし
1 濡れタオルで試し拭き
手あかや汗の汚れが目立つ場合は濡れタオルで試し拭きし、革に異常が無い事を確認します。
2 クリーナーで拭く
1で異常が無ければ 指定のクリーナーを布に付けて軽く拭きます。 少量のクリーナーを塗りゆっくりやさしく馴染ませます。
革によって指定クリーナーがいろいろございます 該当の革か確認してから塗りましょう。
3 乾かしタオルで拭く
直射日光の当たらない風通しの良い場所で革を乾かします。 革は乾燥すると変形することが多いため 出来るだけ変形しない様に形を整えて乾燥させます。 自然乾燥がベスト、ドライヤーはなるべく控えて
乾いたらタオルで丁寧に拭きましょう
4 クリームを塗る
革にもよりますが基本はミンクオイルを塗ります 全体的に薄く塗り 柔らかい布で乾拭きしてください。
水に濡れた時
1 タオルで水をふき取る
水に濡れたら 乾いたタオルで叩く様にして水気を取りましょう。
2 クリームを塗りこむ
一度中まで濡れた革は乾燥すると 革中の油分が不均一となり部分的に硬化する事がありますが、指定のクリームを柔らかい布に付けて輪を描く様に軽くすり込めば大丈夫です
水溶性のシミ
1 コーヒー、ジュースの様な水溶性のシミはまず濡れタオルで叩く様に拭き シミが広がらないように注意しましょう。 色素が革の目に入り沈着したものの除去は困難です。
収納前に
1 保管時に最も気になるのがカビです 汗や垢、ほこりがカビの主な栄養源となります。 湿ったタオルでこれらを出来るだけ除去したら陰干しして水分を飛ばしておきましょう。
保管場所
1 出来るだけ湿気の少ない状態を維持するため よく換気することが大切です 密閉した場所では革表面が結露しカビの原因に 出来るだけ通気性の良い物に入れて保管しましょう ビニール袋での保管はNGです。
バック等は中にあんこを入れて型崩れしないように保管 革ジャン等はハンガーの細いものはNG 平置きがベストです
お手入れを怠った時
1 当工房ではリペア(色補色、色替え、傷直し)を得意としています。 カビが生えたどうしよう 捨てる前にご相談下さい。
色落ちや傷直しも行っていますので 愛着の有る革製品をまた長くご使用いただけます。