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革の歴史について

旧石器時代から、私たち人は食べるために狩猟を行い、寒さをしのぐために毛皮を利用してきました。
この毛皮が革となり、今でも世界中で愛用されています。こちらでは、そんな魅力ある革の歴史について、ご紹介したいと思います。

先史時代

紀元前8,000年頃、私たちは獲物から剥ぎ取った皮を様々な生活用品として利用していたといわれています。生き物の皮であるため、何も加工を施さないままでは皮は腐食してしまいます。
そこで、当時は煙でいぶす事で腐るのを防ぎ、動物の脂を塗って皮革に変えていました。

しかし、獣脂では皮を柔らかくしたり着色したりする「なめし」が不十分でした。
そして、紀元前3,000年頃には世界各地で、植物の汁で皮をなめす方法が使われはじめます。
これが、現在で認められる皮から革になった時、革のはじまりです。

古代から現代へ

現代のプラスチックと同じように、古代エジプトでは革が様々な用途に加工できる事が知られていました。なめし法や加工技術はどんどん発展していき、貿易の重要商品とまでなっていったのです。
その後、中世の頃になると、馬が主な移動手段となったため、さらに革の需要が増えていきます。
そうして、革は様々な商業組合によって管理されるようになっていったのです。

その当時、アラブ人は革職人として最高の技術者たちでした。ヤギから作られるモロッコ皮は、現在でも高く評価されています。その後時代は流れ、1760年になるとイギリスのマックス・ブリッジがタンニンエキスをなめしに使う方法を考案します。タンニンによってなめした牛皮は「ヌメ革」と呼ばれ、今でも「革の中の革」という賛辞と共に最高品質を誇っています。

しかし、高価なタンニンなめしは、大量生産時代の幕開けとなる産業革命以降の工業に向いていないため、安価ななめし法が開発される事になります。それが、ドイツのクナップが1858年に発見したクロム、アルミニウム、鉄などを用いた「クロムなめし」です。現在では、皮革のほとんどにクロムなめしが採用されています。

日本における革

日本最古の皮革は、593年の大和時代に献上された「亜久利加波」だといわれています。
まだ、なめし法は用いられておらず、710年の飛鳥時代に中国や朝鮮から渡来した皮職人たちが、大陸の製法を伝えたといわれています。鎌倉時代から、なめし技術は発展を遂げていきますが、現代の革になるのは江戸時代になってからの事です。今も私たちの身近で使われている革には、このような歴史があります。

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